子供の最大の特徴は「成長」「発育」をしていることです。つまり、あごの骨、顔面の骨も成長して いるため、このタイミングであれば、単に歯並びという事だけでなく、上下のあごの骨のバランスを 整えやすく、あごの骨の成長、顔貌も含めて整えていくために、子供の頃から小児矯正を開始した 方がメリットが多いのです。逆に言えば、あごの骨などの成長が終わり、歯並びは矯正できてもあ ごの骨の成長をコントロールできなくなってから矯正治療をスタートするよりもよほど楽といえます。 さらに、子供の頃から小児矯正を開始することで、指しゃぶり、口呼吸などの悪習癖、口腔習癖を 改善させることで、開咬など歯並びが悪化したり、口元の願望が変わってしまったりすることの予 防的要素も大きくなります。このように子供の頃から小児矯正を始めると、将来の抜歯矯正を避けることにつながったり、余計 に歯並びの悪化や顔貌の変化を予防したり、定期的なお口の管理によって、むし歯や歯周病など の予防にもつながっていきます。
悪い歯並び、不正な歯並びのことを「不正咬合(ふせいこうごう)」といいます。不正咬合は、代表
的なタイプとしては大きく 6 種類に分けられます。
不正咬合は、「発音」「呼吸」「咀嚼」「顔貌」「口腔内の健康」にマイナスの影響を及ぼすことが多くなります。
歯並びが悪くなる原因は、様々なことが影響しあっています。
歯列不正は、遺伝的要素もあると考えられています。ご両親の歯並びが整っていない場合には、お子様にも遺伝する可能性もありますので、早めにご相談ください。
指しゃぶりは、指の力で歯を動かしてしまうため、出っ歯や開咬などの原因になることがあります。
口呼吸が習慣になっていると、歯を唇で押さえる力が弱くなり、口の筋肉バランスが崩れ、不正咬合の原因となることがあります。
やわらかい食べ物ばかりを食べていると、顎の骨の発達が悪くなる傾向があります。顎の骨が必要なだけ成長しないと、永久歯が並ぶだけのスペースがなくなってしまい、デコボコな歯並びにな ってしまいます。例えるならベンチには限られた人数しか座れないため、ベンチが小さくなると全員がきちんと座れなくなってしまうのと同じです。現代は加工食品が普及し、柔らかい食べ物を食 べる機会が増えています。この軟食化は、咬む刺激を少なくしてしまい、あごの成長の妨げとなっていると考えられています。実際、縄文人は親知らずまで生え揃っていました。現代人は、あごの 骨が小さく、親知らずの並ぶスペースが足りないどころか、28 本の歯がキレイに並ぶスペースすら足りなくなってきている傾向があります。
歯並びは、子供の成長に伴い、歯と歯が並ぶスペースに対し、頬や舌などの筋肉の力が加わって、影響を受けながら完成します。このお口まわりの筋肉の力は想像以上に大きい影響を歯並び に与えます。例えば舌が低い位置にある場合は、受け口になりやすくなります。また、舌が前方にある場合には、出っ歯になりやすくなります。
小児矯正は明らかな不正咬合に対する治療ですが、早期治療は咬合誘導などともいい、
歯並びが悪くならないようにするため、不正咬合の兆候を見定めた上でのの予防的側面のある治療です。
不正な歯並びの兆候を早期発見し、すぐに適切な対処を行うことで、通院回数も、治療費用も最
低限度になることが少なくありません。
早期治療は、乳歯列期から始めます。通常、矯正歯科で
診てもらうのは、3歳くらいからというのが一般的です。
早期治療によって、後々、矯正治療を受けることになっても、
軽度で済むようになる可能性が高まります。
乳歯の奥歯を早期に失ってしまった場合、放置すると奥の歯が移動してきて、そこに生えるべき永久歯が生えて来なかったり、歯列からはみ出て生えてきて しまったりといったことにつながりやすくなります。これを防ぐために保隙を行います。
「指しゃぶり」「爪をかむ癖」などの悪習癖がある場合には、歯並びに悪影響を与えることがあるので、改善に向けたサポートを行います。
咬合誘導装置は、口腔内の筋肉に働きかけて、舌、唇、歯ならびなどをサポートして、正しい成長につなげていくものです。これに よって間違った口腔習癖、歯並び、顎の位置の改善につなげます。「パナシールド」「プレオルソ」「ムーシールド」 など様々なものがあります。
・3歳頃~小学校高学年くらいまで ・・・ 「1 期治療」乳歯と永久歯が両方とも生えている時期(混合歯列期)
・中学生や高校生になってから ・・・ 「2 期治療」
小児矯正の「1期治療」は、乳歯と永久歯が両方とも生えている時期(混合歯列期)に行います。
まだ生え揃っていない大人の歯=永久歯を正しい位置に誘導したり、顎の成長を正しい形に促す治療を主に行います。
歯キレイに並べる治療というよりは、上下の顎のバランスなどを正しく成長する様にしていき、将来理想的な
歯並びが作れるスペースを確保するようにする治療といえます。このことによって、将来の抜歯矯正を避けることが出来たり、
あごのバランス、お口まわりの顔貌を整えることが可能となります。
1期治療は混合歯列期に行う治療ですので、6 歳~12 歳頃に行うのが一般的です。この混合歯列期に1期治療を始めることで、あごの成長の力を
コントロールしながら治療ができます。1期治療を成功させることで、将来的に抜歯矯正をしなくてもキレイに
歯が並ぶようになったり、うまくいけば2期治療が必要無くなることもあります。
1期治療では、あごの成長の力をコントロールしながら治療を行い、将来的に抜歯矯正をしなくてもキレイに歯が並ぶようになったり、
うまくいけば2期治療が必要無くなることもあるということのほか、下顎前突(受け口)や上顎前突(出っ歯)などによって顔貌に影響が出たりしないよう、
上下のあごの骨のバランスを整えていくことが可能です。
床矯正は、顎の骨の成長にあわせて歯が正しく並ぶスペースを確保するための治療です。時期としてはあごの骨の成長時期を考え、 乳歯から永久歯に生え変わる混合歯列期が治療時期です。「拡大床」という取り外し可能な装置を装着して、裏にあるネジを巻くと、 床が広がって歯の並ぶスペースを確保していく仕組みです。取り外し可能です。
急速拡大装置は、上顎の側方への成長を誘導する装置です。ネジで装置中央のスクリューを回すことで、装置が真ん中から側方に開いていきます。その力によって正中口蓋縫合が開き、 そこに新たな骨が誘導されることで歯の並ぶスペースの確保につながります。急速拡大装置は固定式です。乳歯が全て抜けて、永久歯が生え揃ってから行われる治療 が「2期治療」です。2期治療は歯をキレイに並べて正しい歯並びと咬み合わせ獲得するための治療です。
2期治療は、13 歳~15 歳頃、全ての歯が永久歯に生え代わってから行います。2期治療は、成人矯正と同様の方法で行います。2期治療特徴として、成人矯正と違う点は、永久歯列にはなって いても、成長期であるということです。18 歳くらいまでは成長が続くため、少なくはなっていても、成長の力を利用した矯正治療を行うことが可能です。
2期治療の最大の効果は歯をキレイに並べるということです。キレイな歯並びは、単に見た目だけ でなく、正しい歯列と咬み合わせを獲得することで、顔貌への影響や、虫歯や歯周病のリスク低減にもつながります。
メタルブラケットは、歯の表側に接着する金属製のブラケットのことです。矯正治療で多くの人が想像するのが、この メタルブラケットかと思います。メタルブラケットは丈夫で、様々な不正咬合の治療に対応できます。また、他の装置に比べて 安価になり、治療費を抑えることができますが、やはり装置が銀色のため目立つというデメリットはあります。
審美ブラケットは、白や透明の目立ちにくいブラケットのことです。セラミックのものやプラスチックのものなどがあります。 審美 ブラケットは、金属製のメタルブラケットと同様、多くの種類の不正咬合の治療に対応可能です。白や透明に近いブラケットは、銀色の メタルブラケットよりも目立ちにくい特徴があります。ただ、メタルブラケットと比較すると、多少強度は劣ります。
リンガルブラケットは、歯の裏側に装着するブラケットです。歯の裏側に矯正装置をつけることで他の人に気付かれにくい 特徴があります。他の人に矯正治療をしていることを知られたくない方に適しています。舌が装置にあたる違和感を感じたり、 発音がしにくい場合がありますが、やがて慣れてきます。表側矯正よりも高度な技術が必要となるため、表側矯正と比べて費用面は高くなります。
マウスピース型矯正装置(アライナー)は、ブラケットやワイヤーを使わず、透明のマウスピース型の矯正装置である「アライナー」を用いて 歯を動かします。装置は自分で取り外し可能です。マウスピースは薄くて透明に近い色なので、周囲の人にわかりにくいという特徴 があります。ただ、取り外し可能であることから、指定された装着時間を守らないと治療の結果に影響を及ぼすことがあります。
*未来の歯並びとお顔立ち、自信の持てる笑顔に向けて!相談費用はかかりません。治療の強要もいたしません。お気軽にご相談ください。
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